肉圓(バーワン)発祥の地、彰化の人気店【老担阿璋肉圓】

皆さん、まず「肉圓(バーワン)」という食べ物をご存知でしょうか。

肉圓(バーワン)は台湾でB級グルメに該当する料理で、透明のプルプルした見た目は何とも謎めいています。台湾料理の中でも、かなり独特な料理の一つかと思います。アニメ映画『千と千尋の神隠し』で、千尋の父が豚になる前に屋台でプニプニした謎の料理を食べているシーンがあり、それがこの肉圓(バーワン)であるという噂もあります。(スタジオジブリはこの噂を否定しているそうですが)

肉圓, バーワン, 彰化

肉圓(バーワン)は、18世紀に泉州移民が台湾の彰化県で始めたと言われており、今では彰化は「バーワン発祥の地」として広く知られています。肉餡をでんぷんの粉で包んで蒸しあげたもので、薬味、ソース、タレなどをかけて食べます。

レシピは場所や店により様々ありますが、ベースとなるスタイルは豚肉とタケノコを混ぜた餡を、芋または米の粉でコーティングして蒸した、弾力のある平たい団子の形で作られます

肉圓, バーワン, 彰化

この平たい団子を低温の油でじっくり煮て、熱々のとろみのあるタレをかけて提供されます。肉圓(バーワン)の屋台の店頭では、この油でじっくり煮ている様子を見ることができます。油で煮るとなると油っぽいのかと思いきや、揚げ物のような油っぽい重たさはあまり感じられません。

肉圓, バーワン, 彰化

彰化では、あちこちに肉圓(バーワン)のお店や屋台があります。このお店は住宅街の中で(自宅の家の前?)週何回か開店している、地元民のみぞ知る昔ながらの肉圓(バーワン)の屋台です。バイクで立ち寄って、さくっと食べていく人が引っ切り無しに来ていました。

肉圓, バーワン, 彰化

肉圓(バーワン)一つは茶碗一杯分ぐらいの大きさなので、小腹が空いた時の軽食にオススメです。台湾の学生は、学校帰りの塾の授業前によく食べるそうです。思い立ったら気軽に熱々の肉圓(バーワン)を頬張れる幸せ、日本ではできない体験です。

彰化の中でも特に有名なのが「老担阿璋肉圓」です。ここの肉圓(バーワン)を食べにわざわざ彰化を訪れる人もいるほどの人気店です。「あの頃君を追いかけた」の映画の1シーンでも利用されていたのも知名度に寄与していると思います。日本でもリメイクされて、台湾を代表する名映画ですよね。店内には映画のパネルポスターが展示された写真スポットがありました。

肉圓, バーワン, 彰化, 老担阿璋肉圓

肉圓(バーワン)は周りのブヨブヨした部分が苦手という人もいるので割と好き嫌いが分かれますが、老担阿璋肉圓の肉圓は中に入っている具が大ぶりでしっかりしているので、比較的受け入れられやすいのかと思います。椎茸やお肉ががごろごろと入っているので、皮の部分もあまり気になりませんでした。

老担阿璋肉圓のイートインは3カ所に分散しており、12時頃は一時的に座る場所がなくなりますが、みんな食べるのが早いので割りとすぐに空きます。肉圓(バーワン)の他にスープのメニューもあるので、軽食にも食事にも利用できます。彰化に来たら肉圓を食べたいけど、どのお店に行けばいいのだろう?と悩むなら、まずは老担阿璋肉圓をおすすめします。

肉圓(バーワン)を提供しているお店は日本では見かけたことがないので、ぜひ彰化で現地の味を楽しんでみてください。

老担阿璋肉圓

  • ジャンル:台湾料理
  • エリア:彰化
  • 住所:台湾No. 144號, Chang’an Street, Changhua City, Changhua
  • 電話:(+886) 47229517
  • 営業時間:9:30〜22:30
  • 定休日:無休
  • 交通:彰化駅から徒歩5分